6/11-Carthamus tinctoriusベニバナ


ベニバナ
Carthamus tinctorius

●鮮やかな黄色の花で、徐々に赤くなる。
●染料の原料として使われる。赤くなった花を摘み、発酵、乾燥させて得られる。
●食品添加物や化粧品の口紅などに使われる。
●ベニバナエキスは活性酸素消去能を持ち、紫外線などによる皮膚の老化に有効と言われる。
●属名Carthamusは「染める」という意味。
●種小名tinctoriusは「染料になる」の意味。
●種子を搾って得られる油は紅花油(サフラワー油)と呼ばれる。
●サラダ油やマーガリンの原料となる。
●山形県の県花。ベニバナの産地。江戸時代には、最上川流域で一大産地となり、京や大阪で重宝された。

別名:すえつむはな(末摘花)
科名:キク科
属名:ベニバナ属
学名:Carthamus tinctorius
原産地:アフリカエチオピア
開花期:6-7月
一年草、二年草

6/10-Dianthus barbatusヒゲナデシコ


ヒゲナデシコ
Dianthus barbatus

●苞の先端が長いひげのように伸びているため、ヒゲナデシコ。
●ビジョナデシコ(美女撫子)とも言われる。
●9月ごろ播種し、翌春に開花。
●高温多湿に弱く枯れることが多いので一年草扱いに。
●寒さに当たることで翌年開花する。
●エディブルフラワーとして、サラダなどの彩りにも使われる(食用花として栽培されたもののみ)。
●属名Dianthusは「神の花」「ゼウスの花」という意味。種小名 barbatusは「髭のある」を意味する。

別名:アメリカナデシコ
科名:ナデシコ科
属名:ナデシコ属
学名:Dianthus barbatus
原産地:ヨーロッパ(バルカン半島)、ロシア西部
開花期:4-5月
一年草、二年草、多年草

6/9-Lathyrus odoratusスイートピー


スイートピー
lathyrus-odoratus

●赤いスイートピー♪で有名
●秋まきで春の花。
●1697年にクパーニという神父の著書「カトリック庭園Hortus Catholicus」で初めて文字として記録された。
●18世紀にイングランドに広まったが、観賞には不十分だった。その後、19世紀後半になって多彩な品種が誕生した。
●イギリス国王エドワード7世(1901年~1910年の10年間統治)の妃アレクサンドラ王妃がこよなく愛し、エドワード朝の象徴ともいうべき花となった。
●遺伝学のモデル植物としてよく用いられ、メンデルの法則のメンデルを世に紹介したイングランド人ウィリアム・ベイトソンが実験に用いていた。
●ピーというだけあって、花の後はエンドウ豆のような鞘をつける。
●種をつけるにはやはりエネルギーがいる。花を楽しむには、花がらを摘むとよい。
●甘い豆という和訳になるが、甘いのは花の香りであり、豆は毒性があるので食べられない。

別名:ジャコウレンリソウ、ジャコウエンドウ、カオリエンドウ
科名:マメ科
属名:レンリソウ属
学名:Lathyrus odoratus
原産地:イタリア・シチリア島
開花期:4-6月
一年草、多年草

6/8-Jasminum polyanthumハゴロモジャスミン


ハゴロモジャスミン
Jasminum polyanthum

●よい香りで、白から薄いピンクを帯びた、2cm程度の小さな可愛い花を咲かせる。
●欧米では観葉植物として楽しまれている。
●比較的寒さに強く、暖地では庭植えでも栽培できる。
●生育旺盛でオーストラリアやニュージーランドでは帰化植物、外来種として、生育範囲を広げている。
●寒さに当たると花芽ができるが、寒すぎると蕾が凍って枯死してしまうので花が咲かない。
●ジャスミンティーにもできる。
●属名Jasminumは、アラビア語で白い花を意味する語が由来?ほかにも、マツリカのアラビヤ名ヤスミンに由来など複数あり。
●種小名polyanthumは多花性であることを意味する。

科名:モクセイ科
属名:ソケイ属
学名:Jasminum polyanthum
原産地:中国雲南省
開花期:4- 5月
(半)常緑低木

6/7-Gardenia jasminoidesクチナシ


クチナシ
Gardenia jasminoides

●梅雨の時期に強い芳香のある白花を咲かせる。
●クチナシの名の語源は諸説ある。
●実が熟しても裂けないので、口がない実=クチナシ。
●果実にある突起をくちばしに見立てて、口が付いたナシ(実を意味する)=クチナシ。など。
●ジャスミンに似た強い芳香を持つ。種小名Jasminoidesはジャスミンに似たを意味する。
●秋10月ごろから赤黄色の実をつける。
●乾燥させた果実は、古来より黄色の着色料として利用された。また発酵の仕方によって青色の着色料にもなる。
●例えばインスタントラーメンの袋の原材料名などに「クチナシ色素」と記されている。
●花も食用にできる。(食用として栽培されたものに限る)
●「三大芳香花」の一つとして知られ、渡哲也さんのヒット曲『くちなしの花』で有名に。
●将棋盤や碁盤の足は、クチナシの果実をかたどっている。無言で戦い、第三者は勝負に口出し無用(口無し)ということからのようだ。
●花言葉の一つは「幸せを運ぶ」

科名:アカネ科
属名:クチナシ属
学名:Gardenia jasminoides
原産地:東アジア、日本(東海より西)
開花期:6-7月
常緑低木

6/6-Penstemonペンステモン


マリーゴールド
Tagetes

●直立した茎に主に釣り鐘形もしくはラッパ型の花を多数咲かせる。
●和名「釣鐘柳(つりがねやなぎ)」
●スラリとした姿はどこか知性を感じさせる。
●品種によって開花期は様々で、6-7月頃に咲くものが多い。
●北アメリカやヨーロッパの栽培環境で人気。日本では高温多湿すぎて、夏に枯れやすい(そのため元来、常緑の多年草だが、日本では一年草扱い)。
●学名Penstemon は5つの雄しべを意味するが、実際は4本。残りの一本は仮雄ずい(かゆうずい)と呼ばれる。
●仮雄ずいとは、雄しべの葯(やく)や花糸(かし)が未発達もしくは退化した器官のこと。
仮雄ずいにある花粉の役割は、昆虫の食用として提供されているのではないかと推測されている。
●花言葉「あなたに見とれています」

別名:ヤナギチョウジ、ツリガネヤナギ
科名:ゴマノハグサ科
属名:イワブクロ属
学名:Penstemon
原産地:北米西部
開花期:6-7月に多い
常緑多年草

6/5-Tagetesマリーゴールド


マリーゴールド
Tagetes

●黄色や橙色の花を咲かせる。花壇の定番植物。
●種類も豊富で、アフリカンマリーゴールド、フレンチマリーゴールド、メキシカンマリーゴールド、レモンマリーゴールドと名前もワールドワイドな感じがする。
●アフリカンマリーゴールド(Tagetes erecta)は和名を千寿菊、山椒菊、フレンチマリーゴールド(Tagetes patula)は紅黄草、孔雀草、万寿菊、メキシカンマリーゴールドはホソバコウオウソウ、ヒメコウオウソウ。
●千寿菊とか、万寿菊という名でも知られるが、千と万は開花期の長さの違いから名づけられたらしい。万の方がやや長い。
●が、園芸業界の種の絵袋にはほとんど万寿菊と表記されているようである。
●またアフリカンマリーゴールドもアフリカ大陸とは全く関係ないようである。導入の際の間違い表記だったようだ。
●中国語では千寿菊を「万寿菊」というらしく、もう訳が分からない。
●主な種の原産地は全てメキシコである。フレンチマリーゴールドは、最初にパリの庭園に植えられていたかららしい。
●属名Tagetesはエルトリア神話でユピテル(ゼウス)の孫とされる少年ターゲスに由来する。
●「聖母マリアの黄金の花」とも呼ばれる。

別名:孔雀草、万寿菊、千寿菊 
科名:キク科
属名:マンジュギク属(タゲテス属)
学名:Tagetes
原産地:メキシコ、中央アメリカ(一部アフリカ)
開花期:4-12月
一年草(一部多年草)

6/4-Gypsophilaカスミソウ


カスミソウ
Gypsophila

●小さな白い花を多数咲かせる。ピンクもある。
●一年草のものや宿根草のものがある。
●高温多湿が苦手。
●学名Gypsophilaは石膏を意味するラテン語「gypsos」と好むを意味する「philein」から。石灰質土壌を好むことが由来。
●英名は「baby’s-breath(赤ちゃんの吐息もしくは愛しき人の吐息)。体を表す絶妙なネーミング。
●花言葉として、「無邪気」「清らかな心」など。こちらもその通りだと思う。
●和名「霞草」は、ふんわりとした花々がかすみがかった印象を与えることから。

科名:ナデシコ科
属名:カスミソウ属
学名:Gypsophila
原産地:地中海沿岸-アジア
開花期:5-7月
一年草、二年草、多年草

6/3-Hydrangea macrophyllaアジサイ


アジサイ
Hydrangea macrophylla

●梅雨時期の定番だったが、促成栽培で今では母の日に送るお花の定番に。
●特徴の一つに土壌のpHで花の色が変わるが、土壌中のアルミニウムに関係している。
●アルミニウムが多い土壌では、たくさんのアルミニウムが吸収され、体内のある色素と反応することで、青色が発色される。
●アルミニウムが少ないと、青色が発色されないのでピンクのまま。
●つまり酸性土壌では、吸収されやすいアルミニウムが多いので、青色になる。
●咲きだしは薄い緑、→土質により赤や青→徐々に全て赤みを帯びてくる。
●七変化や八仙花と呼ばれる。
●学名Hydorangeaは水の器という意味。多量の水を吸ったり、体内に蓄積することから。
●落葉性で日陰でもよく育つ。1-2m程度の低木で初心者でも育てやすい。
●日本原産。シーボルトによって海外に渡り、品種改良され、現在では逆輸入されている。
●シーボルトの妻「お滝」の名を学名(Hydrangea otaksa)に付けた。だが同種のものが登録されていたため、現在は残っていない。
●シーボルトと関係の深い長崎県では、今のなおアジサイの事を「おたくさ」と呼び愛されている。

科名:アジサイ科
属名:アジサイ属
学名:Hydrangea macrophylla
原産地:日本
開花期:6-9月
落葉低木

6/2-Aquilegiaオダマキ


オダマキ
Aquilegia

●日本、アジア、ヨーロッパに自生する山野草。
●日本原産の代表種は、高山植物のミヤマオダマキ(Aquilegia flabellata)、ヨーロッパ原産のものは西洋オダマキ(Aquilegia vulgarisが代表的)。
●西洋オダマキは、耐寒性が強く、丈夫な宿根草で、日陰でもよく育つためビギナーさんでも育てやすい
●漢字で「苧環」と書く。
●「苧環」は紡いだ糸を巻きつけたものを指す。
●西洋でのオダマキは、宗教的な意味合いが強く、3つに分かれた葉が、キリスト教の三位一体の象徴ともいわれることがあるそうだ。
●花の形が鳩に似ているため、精霊を表すものとされる。オダマキの英名Columbineは鳩のようなという意味がある。

科名:キンポウゲ科
属名:オダマキ属
学名:Aquilegia
原産地:北米大陸、ユーラシア
開花期:5-6月
多年草

6/1-Rosaバラ


バラ
Rosa

●花の王様あるいは女王として、時代を超えて世界中の人々を魅了してやまない唯一無二の存在である。 

科名:マメ科
属名:フジ属
科名:バラ科
属名:バラ属
学名:Rosa
原産地:アジア、ヨーロッパ、中近東、北アメリカ、アフリカの一部
開花期:主に5-6月、品種によっては様々
落葉低木

5/31-Wisteria floribundaフジ


フジ
Wisteria floribunda

●つる性の花木で、無数の垂れさがる花序がシャンデリアのように美しい。
●つるは右巻きと左巻きがあり、呼称が異なる。
●右巻きは「フジ」「ノダフジ」。左巻きは「ヤマフジ」、「ノフジ」と呼ばれる。
●強い日当たりを好む。日光の当たる場所に、藤棚と呼ばれる棚を設置して、木陰を作ることが多い。
●鉢植えや盆栽用として、一才藤(いっさいふじ)という名で流通する。
●家紋の図案に使用されることが多く、「藤紋」として十大家紋に数えられている。
●藤原鎌足を始まりとする歴史上栄えた藤原氏が用いた。大坂夏の陣で豊臣方についた後藤又兵衛基次や、初代内閣総理大臣 伊藤博文も使用している。
●日本古来からその美しさゆえ歌の題材とされてきた。
●万葉集には28首あり、その多くは、恋人への想いを綴った内容。
●「恋しけば形見にせむとわが屋戸(やど)に植ゑし藤波いま咲きにけり」 第8巻(1471)山部宿禰赤人(やまのべのすくねあかひと)
●恋しいから形見として庭先に植えた藤の花が、今、きれいに咲いています。
●日本最古のフジは樹齢1200年。埼玉県春日部市牛島にある「藤花園」にあるフジで、フジの木としては唯一、国の特別天然記念物に指定されている。「牛島の藤」として今もなお来園者を喜ばせている。
●大人気マンガ「鬼滅の刃」。マンガに登場する鬼たちが苦手としているのが藤の花。

科名:マメ科
属名:フジ属
学名:Wisteria floribunda
原産地:日本
開花期:4-5月
落葉高木

5/30-Hippeastrumアマリリス


アマリリス
Hippeastrum

●想像以上に大きく(花径20cmほどのものも)存在感のある鮮やかな花を咲かせる
●早春3月ごろに鉢に植え付け、4-5月ごろに咲く
●冬は地上部が枯れる
●属名Hippeastrumは「騎手の星」という意味?(ちょっとよく分かりません…)。
●アマリリスAmarylisの名は、旧属名であり、ヨーロッパの逸話(神話)に登場する牛飼いの女性の名から。
●ヒガンバナ科の植物同様、球根などに毒を持つ。

科名:ヒガンバナ科
属名:ヒッペアストルム属
学名:Hippeastrum
原産地:南米
開花期:4-6月
多年草 球根

5/29-Nigellaニゲラ


ニゲラ
Nigella

●花色は白、青、紫、ピンクなどで現代アート的な花姿が魅力的
●花弁に見えるのは萼。
●糸状のモシャモシャしたものは苞と呼ばれる葉の部分
●秋まき一年草
●ブラッククミンと呼ばれるカレーのスパイスもNigellaの一種。Nigella sativaといい。、和名はニオイクロタネソウ。万病のもととして、古くから重宝されてきた。
●近年では、生活習慣病や美容などに効果が期待されるスーパーフードとしても注目される。園芸品種としてはほとんど流通していない。
●学名Nigellaはラテン語のNigerで「黒い」を意味する。
●結実後、黒い種子をつけるから。
●一般的に栽培されている園芸種はNigella damascena
●果実はドライフラワーとしても楽しまれる。
●また果実の中の種はバニラのような香りがするらしい。

別名:クロタネソウ(黒種草)
科名:キンポウゲ科
属名:クロタネソウ属
学名:Nigella
原産地:地中海沿岸-西アジア
開花期:4-6月
一年草

5/28-Glechoma hederacea subsp. grandisカキドオシ


カキドオシ
Glechoma hederacea subsp. grandis

●漢字で「垣通し」。つる性で生育旺盛。垣根を突き抜けるほど伸びる様子から。
●別名レンセンソウ(連銭草)は、丸い葉が連なって見えることから。
●属名Glechomaは、ハッカの一種につけられたglechonに由来。
●種小名hederaceaはキヅタ(ヘデラHedera)に似たという意味。
●とにかくどこでも普通に自生するが、乾燥しているところより、湿ったところを好む。
●ミント系の香りがある。
●花色は薄紫や淡い紅紫で、可愛らしい。
●若葉が食用になる。灰汁を抜いてお浸しや和え物に。
●茎や葉の乾燥品は、お茶として飲用し、ダイエットや健康維持によいとされる。(ヒトでの安全性を証明するデータは不足しているようだが…。)
●生育旺盛な植物だけに、こういった効能についての安全性評価や研究が進み、ヒトに役立つものが得られるといいな~と思う。

別名:レンセンソウ(連銭草)、カントリソウ(癇取草)
科名:シソ科
属名:カキドオシ属
学名:Glechoma hederacea subsp. grandis
原産地:日本、東アジア
開花期:4-5月
多年草

5/27-Viburnum plicatum f. plicatumオオデマリ


オオデマリ
Viburnum plicatum f. plicatum

●初夏にアジサイに似た手毬状の花を咲かせる。
●日本原産のヤブテマリの園芸品種。(実際は、学名登録の関係でヤブテマリの方が変種扱いのようだ。)
●コデマリという花もあるが、全く異なるグループ。オオデマリはスイカズラ科、コデマリはバラ科。
●咲き始めはライムグリーン色で徐々に白くなる(2-3週間かけて白くなる)。
●秋には紅葉。開花期だけでなく長期間楽しめる。冬は落葉する。
●花芽は7-8月頃付く。花芽を切ってしまわないように剪定時期に注意する。
●オオデマリは一本立ち、コデマリは株元から放射状に枝を出す。
●英名はJapanese snowball。日本の雪玉
●学名Viburnumはガマズミを意味する。
plicatumは、ひだのあるとか、凹凸のあるという意味。
●葉っぱに深い溝があるのでそれが由来か?
●オオデマリさんとコデマリさんと聞くと、どうも人名を連想してしまう。あとオダマキさんも。

別名:ジャパニーズ・スノーボール
科名:レンプクソウ科
属名:ガマズミ属
学名:Viburnum plicatum f. plicatum
原産地:園芸品種
開花期:5-6月
落葉低木

5/26-Olea europaeaオリーブ


オリーブ
Olea europaea

●美しい銀葉、そしてその果実は、オリーブオイルの原料。
●地中海沿岸原産で古くは古代ギリシア時代から栽培され、国力の増進に多大な貢献をした。
●2020年現在、オリーブオイルの生産国1位はスペイン、2位はイタリアである。
●木を「太陽の樹」、オイルを「液体の黄金」、枝葉を「平和の象徴」とされ、様々なシーンで重要な役割を果たしてきた。
●ノアの箱舟から放たれた鳩がくわえて戻ってきたのがオリーブの葉だったとされ、これにより洪水が収まったことを知ったと言われる。
●国際連合の旗をはじめ、ギリシャやイスラエルの国樹、イタリアの国章などにも使われている。
●自家不和合性のため、同一品種での結実は難しい。
●属名Oleaはラテン語でオリーブを意味する。

科名:モクセイ科
属名:オリーブ属
学名:Olea europaea
原産地:小アジア
収穫期:10-11月
常緑中高木

5/25-Citrus junosユズ


ユズ
Citrus junos

●柑橘類の中でも耐寒性が高い。栽培も容易。
●無農薬栽培も比較的簡単。
●成長が遅いことで知られる。
●物事が一朝一夕でなせるものではないことを例えたことわざ「桃栗3年柿8年」の続きで「ユズの大馬鹿18年」というものがある。(実際はそこまでかからない。)
●収穫を早めるために、カラタチを台木にして栽培されることが多い。
●属名Citrusはラテン語で「シトロン(Citrus medica:ミカン科ミカン属の常緑低木)の木」を意味し、junosはユズの古称「ゆのす」に由来。
●ミュージシャンの「ゆず」の名は、二人が食べた柚子シャーベットが由来らしい。

英名:Yuzu
科名:ミカン科
属名:ミカン属
学名:Citrus junos
原産地:中国、日本など
収穫期:9-12月
常緑中高木

5/24-Heliotropiumヘリオトロープ


ヘリオトロープ
Heliotropium

●ハーブとして知られ、バニラの甘い香りがする。
●精油は香水の原料になる。
●学名Heliotropiumは、ギリシャ語のhelios(太陽)+trope(向く)で、「太陽に向く」という意味がある。
●甘く心地よい香りからフランス語では「恋の花」、「恋の草」などと呼ばれている。
●英名は、「チェリーパイ」。ドイツ語では「神の草」、ペルーでは「愛の薬草」と呼ばれる。
●ドライフラワーやポプリにも利用される。
●フランスのロジェ・ガレ社が「Heliorope Blanc」を明治25年に日本に輸入。これが初めて市販された香水とされているようだ。
●夏目漱石の小説「三四郎」でもヘリオトロープの香水が登場する。
●色の名前にヘリオトロープ色という色がある。ピンクがかった紫色である。近似色としてヘリオトロープ・グレイ、ヘリオトロープ・マゼンダなどがある。

別名:キダチルリソウ(木立瑠璃草)、ニオイムラサキ
科名:ムラサキ科
属名:キダチルリソウ属
学名:Heliotropium
原産地:南アメリカ
開花期:5-10月
多年草、小低木

5/23-Calceolariaカルセオラリア


カルセオラリア
Calceolaria

●袋状の花の形が特徴的
●一般に流通しているものは、交配種で暑さにも寒さにも弱いので一年草として扱われる。
●学名Calceolariaは「スリッパ」を意味するラテン語calceolusから。
●Slipper flower(スリッパフラワー)と呼ばれるようだ。
●巾着草として、Pouch flower(ポーチフラワー)、Pocketbook flower(ポケットブックフラワー)という英名もある。
●形も名前も面白いのでもう忘れないと思う。

別名:キンチャクソウ(巾着草)
科名:キンチャクソウ科
属名:キンチャクソウ属
学名:Calceolaria
原産地:メキシコ、チリ、ニュージーランド
開花期:4-6月
一年草、多年草、低木と様々

5/22-Trilliumエンレイソウ


エンレイソウ
Trillium

●特徴は、葉が3枚、萼が3枚、花弁が3枚。トリプルスリー。
●雄しべの先端も3つに割れ、外側に3本、内側に3本ある。
●というわけで属名Trilliumは「3」と「ユリ」が由来。3という数字にとりつかれたかのような花である。
Trillium smallii (シノニム:Trillium apetalon)という褐色の花の地味な品種があるが、花びらがなく3枚の萼がその代わり。
●北大のシンボルマークは、構内に自生するオオバナノエンレイソウ(大花延齢草Trillium camschatcense)を図案化したもの。
●花弁、がく片で構成された六方(東・西・南・北・天・地)への広がりは、日本や世界へ向けての本学からの情報発信を意味している。
●発芽してから最初の開花まで10年はかかるようだ。その後は、毎年花を咲かせる。

科名:シュロソウ科
属名:エンレイソウ属
学名:Trillium
原産地:東アジア、北米
開花期:4月
多年草

5/21-Borago officinalisボリジ


カタバミ
Borago officinalis

●地中海沿岸に自生するハーブで青い星形の青色の花が印象的。
●花色は白もある。
●結実後に枯れる一年草。耐暑性が弱く、枯れる。
●こぼれ種でも増える繁殖力。
●聖母マリアの青い衣を描くときに使われたことから、「マドンナブルー」と呼ばれることもある。
●特徴の一つは、葉や茎に覆われている白い剛毛。
●中世の騎士が出陣前にこの花をワインに浮かべて、心の準備をしたとも。
●ワインに浮かべると色が濃い青からピンクに変わる。
●ワインは酸性で、おそらく青色の色素(アントシアニン系かな?)は酸性で赤色を呈するのでピンク色になるのかも。
●コンパニオンプランツでもあり、マメコガネを防ぐと言われている。
●エディブルフラワーでもあり、サラダや砂糖漬けにしてスイーツに飾ったり。
●ただし、ボリジを含むムラサキ科の仲間には毒性成分も含まれることもあり、大量に食べたりはしない方がいいかもしれない。
●属名Borago は「Borra」は剛毛を、種小名officinalisは、「薬効のある」を意味する。
●民間薬として強壮、強心、血液浄化、利尿、解熱などに用いられていた。

別名:ルリジサ
科名:ムラサキ科
属名:ルリジサ属
学名:Borago officinalis
原産地:地中海沿岸
開花期:4-6月
一年草

5/20-Oxalis corniculataカタバミ


カタバミ
Oxalis corniculata

●道端などに普通にみられる。いわゆる雑草として広く分布する。
●1cmに満たない可愛らしい黄色の花をつける。
●紫色の花をつけるムラサキカタバミも、同様によく見られる。
●茎や葉にシュウ酸を含んでおり、酸味がある。
●シュウ酸の英名はoxalic acid。カタバミの葉から単離されたことが由来。
●属名Oxalisは「酸っぱい」を意味する。
●地下に球根を持ち、匍匐茎をのばし、地表に広がる。
●繁殖力がつよく、根が深いので除草に困る。
●日本の家紋に「片喰(カタバミ)紋」がある。繁殖力が強く、絶やすことが難しいことから「家が絶えない・子孫繁栄」とされる。
●日本で特に有名な10大家紋の中で、2番目に多いようである。
●真田丸で登場した「大坂五人衆」の一人、長宗我部盛親の長宗我部家の家紋は「七つ片喰(ななつかたばみ)」。その他の4人は真田信繁、後藤又兵衛、明石全登、毛利勝永。
●葉はハート形の3枚が合わさった形でクローバー(シロツメクサ)によく似ているが、もちろん違う植物。

別名:Oxalis
科名:カタバミ科
属名:カタバミ属
学名:Oxalis corniculata
原産地:日本はじめ世界中に分布
開花期:4-10月
多年草

5/19-Rhododendron indicumサツキ


サツキ
Rhododendron indicum

●日本原産で日本の環境に適している。栽培は容易。
●サツキの原種Rhododendron indicumは、日当たりのよい川沿いの岩場、山奥の岩肌などに自生する。
●学名Rhododendronは、rhodon(バラ)+dendron(樹木)から。
●種小名indicumは、「インドの」。(なぜインドなのかはよく分かりませんでした…。)
●ツツジの遅咲きのもので5月下旬に咲き始めるものを「サツキ」と呼び始めた。
●一般的なツツジ科の植物同様、酸性土壌を好む。
●ピンク、紫、赤、白、数十種類にのぼる花色や多彩な花姿で、日本の伝統花木として初夏に彩りを与える花である。

科名:ツツジ科
属名:ツツジ属
学名:Rhododendron indicum
原産地:日本
開花期:5-6月
常緑低木

5/18-Justicia brandegeeanaベロペロネ


フクシア
Fuchsia

●コエビソウと呼ばれる。
●朱色の苞が重なり、茹でたエビのように見えることから。
●想像以上にエビ感がある。色が朱色のものは寿司ネタに見える。
●メキシコ原産の熱帯植物で、暑さに強い。
●寒さにも割に強く、関東地方あたりでは屋外でも冬越しできるようである。
●朱色のほかに、黄色の品種もある。
●属名Justiciaは、18世紀のスコットランドの植物学者 James Justice に、種小名brandegeeanaは、20世紀のアメリカの植物学者 Townshend Stith Brandegeeに由来。
●ベロペロネは、シノニム(Justicia brandegeeanaの別名のようなもの)Beloperone guttataが由来。

別名:コエビソウ 小海老草
科名:キツネノマゴ科
属名:キツネノマゴ属
学名:Justicia brandegeeana
原産地:メキシコ
開花期:5-10月
常緑多年草

5/17-Fuchsiaフクシア


フクシア
Fuchsia

●上品な花姿で下向きに咲く。
●ゆらゆらと揺れる姿が「貴婦人のイヤリング」とも称される。
●高冷地に自生し、涼しく湿気のある環境を好むため、基本的には日本の熱帯夜を伴う夏の暑さが苦手。
●そのため夏越しが難しい。
●耐暑性に優れた日本で作出されたものもある。
●学名Fuchsiaは、ドイツの植物学の父とされるレオンハルト・フックスが由来
●英名はLady’s eardrop
●和名は釣浮草(つりうきそう)。釣り具の浮きが垂れさがったような形から。
●中国名は倒挂金钟。逆さになった鐘のように見えることから。
●印象に残る形の花は、様々な名前が付けられる傾向があるように感じる。

科名:アカバナ科
属名:フクシア属
学名:Fuchsia
原産地:主に中南米と西インド諸島
開花期:4-7月、11月
常緑低木

5/16-Rosa banksiaeモッコウバラ


モッコウバラ
Rosa banksiae

●中国原産で一季咲きのつるバラ。
●強健で病気にも強い。
●黄色の八重咲が一般的。生育がはやく、多花性でアーチやフェンスなどによく用いられる。
●トゲはない。黄色花は香りが弱い(むしろない)。
●他のバラよりも少し早めに咲き始める。
●白花もある。香りは黄色花よりも強い。
●種小名banksiaeは植物学者ジョゼフ・バンクス(18世紀に活躍したイギリスのプラントハンター)の夫人にちなむ
●花言葉の一つが、「幼い頃の幸せな時間」

科名:バラ属
属名:バラ属
学名:Rosa banksiae
原産地:中国西南部
開花期:4-5月
常緑低木

5/15-Campanula mediumカンパニュラ


カンパニュラ
Campanula medium

●特徴は春から初夏にかけて咲く釣り鐘型の花形
●明るい岩場で自生している。
●釣り鐘型といっても、下向きではなく多くの品種は横向きもしくは上向きに花が咲く。
●学名Campanulaは鐘を意味するラテン語「campana」が由来
●英名はBell Flower(リンドウやキキョウもそう呼ぶことがある)
●和名は風鈴草。
●株が充実したとき、寒さに当たると花芽をつける。
●園芸品種の中には、寒さにあてなくても花を咲かせるものもある。

別名:フウリンソウ(風鈴草)
科名:キキョウ科
属名:ホタルブクロ属
学名:Campanula medium
原産地:南ヨーロッパ
開花期:5-7月
二年草

5/14-Paeonia lactifloraシャクヤク


シャクヤク
Paeonia lactiflora

●ボタンに似て、紅や白などの大輪の花を咲かせる。多くの園芸品種がある。
●シベリア、中国、モンゴル辺りが原産地。
●江戸時代には既に茶花として親しまれ、品種改良が盛んにおこなわれた古典園芸植物の一つ。
●熊本藩では武士の素養として、栽培、育種された植物「肥後六花」のうちの一つ。(他にはアサガオ、キク、ツバキなど)
●海外で育種された品種は「洋芍」と呼ばれる
●薬用としての栽培もある。根が生薬となり、日本薬局方にも収録されている。
●学名のPaeonia(パエオニア)はギリシア神話の医薬の神様が由来。
●ボタンは花木、シャクヤクは草本。
●英名はどちらもPeonyとざっくりしている。
●宿根草なので毎年楽しめる。
●シャクナゲと間違えられることが多い。
●花言葉の一つに「恥じらう」
●英語にも似た表現がある。 ”blush like a peony” (シャクヤクのように顔を赤らめる)

科名:ボタン科
属名:ボタン属
学名:Paeonia lactiflora
原産地:ユーラシア大陸の東北部
多年草

5/13-Eschscholzia californicaカリフォルニアポピー


カリフォルニアポピー
Eschscholzia californica

●和名の花菱草は、家紋の「花菱」に似ていることから。
●カリフォルニア州の州の花。北米西部に広く分布している。
●ポピーという名だが、一般的なポピーとはまったく違う花と葉の形をしている。
●学名Eschascholziaはドイツ人医師、博物学者ヨハン・フリードリッヒ・エッショルツに由来。種小名californicaはカリフォルニアの。
●病害虫もつきにくい丈夫な草花。
●開花期も3か月程度と長い。
●日中、特に晴れた日に開花し、夜間は閉じる。
●雨の日にはじっとお日様を待っている健気な姿も可愛らしい。
●花言葉は「富」と「成功」。真っ青な青空の下、カリフォルニアの大地で群生する黄金色の姿が成功を予感させる

別名:ハナビシソウ
科名:ケシ科
属名:ハナビシソウ属(エッショルツィア属)
学名:Eschscholzia californica
原産地:北アメリカ西部
開花期:4-6月
一年草

5/12-Ageratumアゲラタム


アゲラタム
Ageratum

●ポンポンのような可愛い小さな花をつける。
●品種によって、草丈の高いものや矮性のものなどある。
●葉が密になってこんもりとまとまりがある感じのものも。
●学名Ageratumはギリシア語の「ageratos(不老)」が由来
●「不老」は、開花期が長いことから
●よく栽培されているのは、カッコウアザミ(Ageratum conyzoides)とオオカッコウアザミ(Ageratum houstonianum)。

和名:カッコウアザミ
科名:キク科
属名:カッコウアザミ属(アゲラタム属)
学名:Ageratum
原産地:熱帯アメリカ
開花期:5-11月
多年草(一年草扱い)

5/11-Tropaeolum majusナスタチウム


ナスタチウム
Tropaeolum majus

●食用花でもある。葉、花、果実、種子と食べられる。辛みと酸味がある。(園芸用のものは残留農薬があることから食べられない。)
●味のアクセントや彩りなどに用いられる。サラダなどに用いられることが多い。
●香りがアブラムシを寄せ付けないことから一緒に植えると防虫効果がある。コンパニオンプランツと呼ばれる。
●開花期は長いが高温多湿に弱く、夏には枯れやすい。
●学名Tropeolumは、戦利品をつるす柱「Tropaion」に由来。majusは「より大きい」を意味する。
Nastariumは、歪んだ鼻を意味するラテン語nasustortusが由来。刺激のある香りのため。
●クレソンNasturtium officinaleに似た刺激のある風味のために、間違って名付けられたようだ。
●和名の金蓮花(きんれんか)は蓮に似た丸い葉と朱色や黄金色の花を咲かせることから。

別名:金蓮花(きんれんか)、ノウゼンハレン
科名:ノウゼンハレン科
属名:ノウゼンハレン属
学名:Tropaeolum majus
原産地:ペルー、コロンビア
開花期:春(4-7)、秋(9-11)
一年草

5/10-Dianthus caryophyllusカーネーション


カーネーション
Dianthus caryophyllus

●母の日に贈る花の代表格の一つ
●フリルのような柔らかい花びらが可愛らしく母の優しさをイメージ
●ナデシコ属Dianthusは「神の、ゼウスの」という意味。
●caryophyllusは「丁香(グローブ)に似た」という意味。
●カーネーションCarnationの名の由来は冠飾り(coronation)の花や王冠(ラテン語でcorona)、肉(ラテン語でcarn)の色の花が由来など諸説あり。
●母の日にカーネーションを贈る風習は、20世紀初め、アメリカでアン・ジャーヴィスという社会活動家が亡き母のために白いカーネーションを贈る活動をしていたことが始まり。
●娘のアンナ・ジャーヴィスはアメリカの母の日祝日の創設者
●赤い花は健在な母に、白い花は、亡くなった母にと区別されていたようだが、今はその区別はない。
●2013年、農研機構などがカーネーションの全ゲノム配列を解読した。育種開発の役に立つと期待。
・キリスト教の伝承では、キリストが処刑台に向かう時、母である聖母マリアが流した涙から生まれたとされる。

別名:オランダセキチク、ジャコウナデシコ
科名:ナデシコ科
属名:ナデシコ属(ダイアンサス属)
学名:Dianthus caryophyllus
原産地:南ヨーロッパ、西アジア
開花期:主に4-6月
多年草

5/9-Trifolium repensシロツメクサ


シロツメクサ
Trifolium repens

●詰め草の名は、1846年にオランダから献上されたガラス製品の緩衝材として詰められていたことに由来。
●家畜の飼料用として導入されたものが野生化。
●根粒菌の働きで大気中の窒素を土壌に固定することから、土壌を肥沃にする働きがある。
●基本、葉は3小葉からなる複葉。
●学名Trifoliumは、ラテン語の treis(3を意味する)と folium(葉を意味する)で、葉が3枚の小葉からなることが由来。
●Repensは「地を這う」を意味する
●古代ケルト人は、悪霊から自身や家畜などを守るお守りとして重要視していた。
●時に4小葉やそれ以上のものもある。いわゆる4小葉のものは「四つ葉のクローバー」である。
●四つ葉は推定で三つ葉の1万分の1程度らしい。
●発生理由は遺伝的なもの、外的な刺激、環境要因など様々と考えられる。
●四つ葉以上のものもある。
●ギネス記録は岩手県のクローバー研究者の方。56枚葉。検索して画像を見てみたら、何だかよく分からないくらいモシャモシャしていた。

別名:クローバー
科名:マメ科
属名:シャジクソウ属
学名:Trifolium repens
原産地:ヨーロッパ
開花期:4-6月
多年草

5/8-Rhododendronシャクナゲ


シャクナゲ
Rhododendron

●学名Rhododendronは、rhodon(バラ)+dendron(樹木)から。
●欧米ではバラに匹敵するほどの人気ぶり
●「花木の女王」と称される。
●セイヨウシャクナゲは、19世紀プラントハンターによってその原種が中国からヨーロッパにわたり、その美しさや豪華さが人々の心を鷲づかみにし、その後交配が盛んにおこなわれた。
●原種はヒマラヤなど高地に自生するため、暑さに弱い。
●比較的涼しいヨーロッパで育種された西洋シャクナゲも日本の蒸し暑い環境には適さないことがある。
●だが日本で改良されたシャクナゲもあり、耐暑性がたかく栽培がしやすいものが流通している。
●酸性土壌を好む。
●根は深く張らないので乾燥には弱い。ただ水のやりすぎによる根腐れにも注意。

科名:ツツジ科
属名:ツツジ属
学名:Rhododendron
原産地:ヨーロッパ、アジア、北アメリカ
開花期:4-5月
常緑低木

5/7-Limonium sinuatumスターチス


スターチス
Limonium sinuatum

●イソマツ属は世界中に分布しており、海岸や砂漠に自生する。水はけのよいところを好む。
●高温多湿は苦手。
●英名はWavyleaf sea-lavender。波状の葉っぱを持つ海のラベンダーという意味。
●別名ハナハマサジ(花浜匙)。
●属名Limoniumの語源は、「牧草地」を意味するleimon
●スターチスはイソマツ属の旧属名Staticeで、現在は呼称変更でLimoniumと呼ばれることが多い。

別名:ハナハマサジ(花浜匙)
科名:イソマツ科
属名:イソマツ属
学名:Limonium sinuatum
原産地:地中海沿岸原産
開花期:5-7月
多年草

5/6-Bletilla striataシラン


シラン
Bletilla striata

 ●鉢植え、庭植えでもOK、育てやすいランの花。
●日向の草原などに自生。きわめて丈夫。
●こぼれ種などでも自然に増える。
●野生のものは純絶滅危惧種。ただ栽培品種はたくさんあり、それが野生化しているので野生種の絶滅や分布を判断するのは難しい
●一般に流通するのは、シロバナシラン(花色が白い)、クチベニシラン(リップの先がほんのり桃色)、フクリンシラン(葉の縁に斑入り)などがあるが、青花のものであったり、3枚がリップになる三蝶咲きのもの、などコレクター魂をくすぐるものもある。
●鱗茎を秋頃に掘り採り、蒸して天日で乾燥させたものが白芨(びゅくきゅう)という生薬になる。皮膚や粘膜の保護効果があり、止血などに効果があるらしい。

和名:シラン(紫蘭)
科名:ラン科
属名:シラン属
学名:Bletilla striata
原産地:日本、台湾、中国
開花期:4-6月
多年草

5/5-Iris sanguineaアヤメ


アヤメ
Iris sanguinea

●カキツバタ、ハナショウブと並び、アヤメ科の植物の代表。
●文目と書き、外花被片に網目模様があるのが特徴の一つ。
●アヤメ属の学名Irisはギリシア神話の虹の神イーリスに由来している。
●イーリスは伝令の神としても知られ、アイリス全般には「良い便り」といった花言葉もある。
●陸生で日のよく当たる場所での栽培が適している。
●毒性を含むため、ペットが食べないように注意する。

科名:アヤメ科
属名:アヤメ属
学名:Iris sanguinea
原産地:日本を含む東北アジア
開花期:5月
多年草

5/4-Iris ensataハナショウブ


ハナショウブ
Iris ensata

●初夏から梅雨にかけて咲くアヤメ科の多年草
●アヤメは陸地、カキツバタは水生(湿地)、ハナショウブはその間という感じ。
●基本は湿地だが、乾燥しない畑のような場所でも育つ。
●水につかりすぎると根腐れする可能性もある。
●ハナショウブは花弁の根元に黄色の模様がある。
●アヤメのような網目模様はない。
●ハナショウブは葉脈がはっきりと見える。
●原種はノハナショウブ。ハナショウブは園芸品種。
●江戸時代に育種され、現在2000以上もあると言われる。
●端午の節句の菖蒲湯に使われるのは、サトイモ科のショウブでアヤメ科のハナショウブとは別物。
●三重県の県花
●学名のIrisは虹、ensataは剣形、剣のように鋭いを意味する
●英名Sword-leaved iris 剣のような葉を持つ。

科名:アヤメ科
属名:アヤメ属
学名:Iris ensata
原産地:日本、朝鮮半島~東シベリア
開花期:5-7月
多年草

5/3-Taraxacumタンポポ


タンポポ
Taraxacum

●キク科タンポポ属の総称。一般的に黄色の花を咲かせ、道端、野原、草原など様々な場所で見かける。
●生命力が強く、コンクリートやアスファルトの裂けめにも根を張る。根の長さは数十センチにもなる。
●諸説あるが、和名タンポポの由来の一つに、綿球のタンポ(拓本を作る際に墨をつけて叩く道具。後に日本で刀剣用のタンポが生まれた)に似ているからという説がある。
●英名Dandelion(ダンディライオン)は、フランス語の「ライオンの歯」Dent-de-lionが由来。
●ギザギザした葉が牙を連想させることから。
●学名Taraxacumの由来は諸説あり。ギリシャ語のtaraxos(病気)+akos(治療)、また、アラビア語のtarakhshaqoq(野生のチコリ、キクニガナ)、ペルシャ語の「苦い草」(tharakchakon)に由来等々。
●比較されるのが、外来種のセイヨウタンポポと在来の二ホンタンポポである。
●セイヨウタンポポは、年中いつでも花を咲かせるが、二ホンタンポポは春の短い期間。
●セイヨウタンポポは、自家受粉可能だが、二ホンタンポポは他家受粉のため繁殖機会が少ない。
●セイヨウタンポポの方が都市部によくみられるため、在来のタンポポを追いやったとされるが実はそうでもない。
●セイヨウタンポポは、種子が小さく、芽生えのサイズも小さいため、他の植物がいない都市部では繁殖を拡大できるが、自然豊かな土地では逆に生存競争に負ける可能性が高いからである。
●在来種は、セイヨウタンポポよりも大きめの種子でしっかりとした発芽をする。
●開花した春以降は夏草にどうしても負けてしまうので、あえて休眠に入り、再び冬越しし、また春に開花して種を飛ばすという日本に適した生存戦略を持っている
●セイヨウタンポポと二ホンタンポポの見分け方は、セイヨウタンポポは、総苞片(いわゆる萼の部分)が反り返るのに対して、在来種の総苞片は反り返っていない。

科名:キク科
属名:タンポポ属
学名:Taraxacum
分布地:ユーラシア大陸、ヨーロッパ
開花期:3-5月
多年草

5/2-Phlox drummondiiフロックス


フロックス
Phlox drummondii

●一口にフロックスといっても、その性質は様々。草丈1mのものや匍匐性のもの、常緑、落葉、一年草、多年草と多くの品種がある。
●キキョウナデシコと呼ばれる一年草もフロックス。フロックス・ドラモンディPhlox drummondiiとしても流通している。フロックスというとこのキキョウナデシコを指すことが多い。
●シバザクラもフロックスの一つ(Phlox subulata)。
●種によって栽培環境が異なるので、適した管理が必要。
Phloxはギリシア語の「phlogos(炎)」が由来
drummondiiは、スコットランドの植物学者トーマス=ドラモンドさんにちなんで名づけられた。
●ドラモンドさんは、テキサス州で様々な植物や鳥などの標本収集を行った博物学者。フロックスドラモンディの種を最初にイギリスへ送り、それがヨーロッパ諸国に広まっていった。

科名:ハナシノブ科
属名:フロックス属
学名:Phlox drummondii
原産地:北アメリカ
開花期:4-7月
一年草

5/1-Convallaria majalisスズラン


スズラン
Convallaria majalis

●春の訪れを釣り鐘型の花とともに知らせる、なじみ深い花。
●学名Convallariaは、Convallis…谷、leirion…ユリで谷間の百合とも呼ばれる。
●majalisは5月に咲くを意味する。
●英名はLily of the valley。谷間の百合。
●日本に自生するスズランは、つつましやかに葉っぱよりも下の方に花をつける。
●ドイツスズランは、花は葉と同じくらいまで伸び、やや大型。香りがあり、香水の原料にもなる。
●可愛らしい姿とは似つかわしくなく、有毒植物。特に花や根に多く含まれる。
●ギョウジャニンニクと外見が似ており、誤食による中毒事例もある。スズランを生けた水を飲んでも中毒になるらしい。
●フランスでは5月1日のメーデーにスズランの花を贈ると幸せが訪れるという風習がある。
●モナコ公妃グレースケリーは、結婚式で華やかなブーケではなく、慎ましいスズランの小さな花束を持った。
●フィンランドの国花

別名:君影草(きみかげそう)、谷間の姫百合
科名:キジカクシ科
属名: スズラン属
学名:Convallaria majalis
原産地:ヨーロッパ、東アジア、北アジア
開花期:4-5月
多年草

4/30-Laburnum anagyroidesキングサリ


キングサリ
Laburnum anagyroides

●とにかく鮮やかな黄色の花々が垂れに垂れさがる。
●20cmほどの金色の鎖が垂れさがっているかのよう。
●英名はゴールデンチェーン。金の鎖で和名と一緒。
●別名は黄花藤(キバナフジ)。こちらもイメージどおりの名前。
●カタカナで表記されているのを見ると、キング+サリというように脳内で変換してしまいがち。個人的なことですが。

科名:マメ科
属名:キングサリ属
学名:Laburnum anagyroides
原産地:ヨーロッパ中部および南部
開花期:5月
落葉低木

4/29-Iris laevigataカキツバタ


カキツバタ
Iris laevigata

●アヤメ科アヤメ属の水生植物で、古くは万葉集の歌にも登場する。
●服を染める原料として利用され、「書き付け花」と呼ばれていた。
●「いずれ菖蒲(あやめ)か杜若(かきつばた)」は、優劣つけがたく区別しにくい様子を例えたもの。
●アヤメは陸生で水はけがよいところ、一方、カキツバタは水生で池や湿地帯など常に水のあるところで生育する。
●愛知県の県花。「伊勢物語」で在原業平が、愛知県知立市八橋で次の歌を歌ったとされることから。

から衣
きつつなれにし
つましあれば
はるばる来ぬる
たびをしぞ思ふ

身になじんだ唐ころものように、長年慣れ親しんだ妻を都に残し、ここまで来てしまった。そんな旅をしみじみと思う。という感じの意味。

業平が八橋を流れる沢に咲くカキツバタが美しく、読んだ歌とされている。一文字目を縦に読むと「かきつばた」

科名:アヤメ科
属名:アヤメ属
学名:Iris laevigata
原産地:日本、朝鮮半島~東シベリア
開花期:5-6月
水生植物 多年草

4/28-Cerasus tomentosaユスラウメ


ユスラウメ
Cerasus tomentosa

●サクラの花と同時期に、ウメに似た花を咲かせる。
●梅雨にかけて小さな赤い果実をつける。
●熟した実は可食。酸味は少なく、さっぱりと甘いサクランボに似た味。
●実は柔らかく輸送に向かない。家庭で育てていないと味わえない。
●江戸時代には既に栽培されていた。
●桜桃と呼ばれていたが、明治時代、サクランボと間違えられるのを防ぐため、「朱桜(ユスラウメ)」と呼ぶようになった。
●強健で耐寒性、耐暑性ともに高く、病害虫にも強い。
●日当たりのいいところでたくさんの果実をつける。

科名:バラ科
属名: サクラ属
学名:Cerasus tomentosa
原産地:中国北部、朝鮮半島
開花期:3-4月
落葉低木

4/27-Iris japonicaシャガ


シャガ
Iris japonica

●日本各地の低地、人里近くの湿った場所にみられる。
●やや紫や青味を帯びた白い花に青色の斑点、黄色の一筋が入る。
●地下茎を伸ばして増える。
●学名japonicaとあるが中国原産。古くに日本に渡来した帰化植物。
●種子ができないので、全て同じ遺伝子であり、分布しているののは種子ではなく人為的に植えられたものである。
●漢字で「射干」。「シャカン」という音読みからシャガとなったと考えられている。
●名前の響きや花の色合いなどから個人的には仏教の悟り的なものを感じてしまう。

科名:アヤメ科
属名:アヤメ属
学名:Iris japonica
原産地:中国東部~ミャンマー
開花期:4-5月
多年草

4/26-Centaurea cyanusヤグルマギク


ヤグルマギク
Centaurea cyanus

●放射状につく花の形がこいのぼりと一緒に掲げられる矢車のようにみえることからその名が付いた。
●学名のセントーレアと呼ばれることもある。
●茎や葉の裏側が毛で覆われている白っぽく見える。
●花は色褪せにくいので、ドライフラワーとしても利用される。
●属名Centaureaはギリシア神話の半人半馬の「ケンタウルス」が、種小名cyanusは「あさぎ色の」が由来。
●英名はcornflower。青紫色の美しさから、最高級のサファイアの色を「コーンフラワーブルー」と呼ぶ。
●マリーアントワネットが好きはな花の一つ。洋食器の「散らし小花」の模様はヤグルマギクのデザイン柄でマリーがデザインしたとされる。
●ユキノシタ科のヤグルマソウと混同しやすい。ヤグルマソウは日本の山野草で、こちらは葉の形が矢車に似ている。

科名:キク科
属名:ヤグルマギク属
学名:Centaurea cyanus
原産地:ヨーロッパ
開花期:4-6月
一年草(多年草もある)

4/25-Fritillaria verticillataバイモ(貝母)


バイモ(貝母)
Fritillaria verticillata

●早春に下向きに咲くユリ科の花。花径3cm程度で淡緑色の花弁を持つ。
●内側に網目状の模様があり、和名の編笠百合(あみがさゆり)の名がある。
●鱗茎(タマネギの可食部のような地下茎)に薬効があり、咳止めや止血、解熱など生薬として利用される。
●また鱗茎の形が貝が重なったように見えることが名前「貝母(ばいも)」の由来
●Fritillaria は、「サイコロを入れる筒」を意味する。
●種名 verticillata は、「輪生する」の意味

別名:編笠百合(あみがさゆり)、フリチラリア
科名:ユリ科
属名:バイモ属
学名:Fritillaria verticillata
原産地:中国
開花期:4-5月
球根 多年草

4/24-Spiraea cantoniensisコデマリ


コデマリ
Spiraea cantoniensis

●小さい花が球状に咲き、小さな手毬に見えることから名づけられた。
●別名は鈴懸(すずかけ)。枝に鈴がかかったように咲くことから。
●花の裏側を見るとらせん状に枝が伸び、自然の造形物の美しさが感じられる。
●学名のSpiraeaは螺旋状を意味する。果実がらせん状にできるものがあることから。
●耐寒性も耐暑性もあり、育てやすい花木。
●地際から幹が多数出て株立ちとなるので庭植えに適する。
●枝も葉も見えなくなるほど満開になると、神秘的で大変美しい。
●名前も日本人ぽく、どこか親しみがある。

別名:スズカケ
科名:バラ科
属名:シモツケ属
学名:Spiraea cantoniensis
原産地:中国南東部
開花期: 4-5月
落葉低木

4/23-Rosmarinus officinalisローズマリー


ローズマリー
Rosmarinus officinalis

●花色や葉の色、株姿も匍匐(ほふく)性、立ち性のものなど様々。
●代表的なハーブの一つ。紀元前からさまざまなシーンで利用されてきた。
【飲食】…ハーブティー、料理などの香りづけ(花も食べられる)
【香り】…アロマ、入浴剤など
【園芸】…生け垣、グランドカバーなど
【薬用】…外用として湿布剤、チンキ剤、強壮剤など
【美容】…抗酸化能、収れん作用

●耐暑性は高いが、耐寒性は普通で寒冷地では防寒が必要
●低温で活動が鈍っている時に水が多いと根腐れの可能性。
●ローズマリーからアルコール蒸留して得られた化粧水を若返りの水としてハンガリーウォーターと呼ぶことがある。
●属名Rosmarinusはros(露) + marinus (海の) 海のしずくという意味。
●海岸に自生するため、塩害にも強い

和名:マンネンロウ(迷迭香)
科名:シソ科
属名:マンネンロウ属
学名:Rosmarinus officinalis
原産地:地中海沿岸地方
開花期:11-5月
常緑低木