【植物学大全(Opera botanica)1551年-1587年】全2巻を出版した 16世紀のスイスの博物学者
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コンラート・ゲスナーConrad Gesner
コンラート・ゲスナーさんは、16世紀のスイスの博物学者で、医学、神学などあらゆる分野の学問・知識、また言語にも精通し、様々な業績をあげた方です。
最も有名な著書の一つ【動物誌(Historiae Animalium)1551年-1558年】全5巻 (四足獣、鳥、両生類、魚類、ヘビ、) は、近代動物学に多大な影響を及ぼしました。
もちろん、この時代には写真はありませんので、スケッチでの動物の紹介なのですが、世界で初めて実物(死骸や剥製を含む)を見てスケッチした博物画と言われています。それまでの博物図鑑は、人から聞いたりしたことをスケッチしたものだったようです。
植物学にも大変造詣が深く、【植物学大全(Opera botanica)1551年-1587年】全2巻を出版しました。植物の精密な描写と類縁関係などが書かれており、後に分類学の父と称される、【カール・フォン・リンネ】にも大きな影響を与えたと言われています。
ゲスナーさんは、スイスのチューリッヒで貧しい毛皮職人の家に生まれました。そのため、幼少期では実家での養育は難しく、大叔父に預けられたほど。ただ、その大叔父から植物についての基礎を学びます。
その後、メキメキと知識を蓄え、医師として活躍します。また旅を趣味としており、地方へ出向いては、標本採集をし記録していました。これらの成果が前述の出版につながっているわけです。
採集は山にも及びます。植生調査だけでなく、純粋に楽しむ目的でも多くの山を訪れたようで、愛山家としても有名だったみたいですよ。
ちなみに屋外でのメモを取ったりデッサンをしたりする必要があったのですが、細い木の筒の先に黒鉛を詰めたもので描いていたようで、実はこれが鉛筆の原型らしいです。
ゲスナーさんの功績をたたえ、セントポーリアなども含まれる、植物分類のイワタバコ科(Gesneriaceae)という、約150-160属2000-3200種ほどが属する大きな科の名前にもなっています。
イラストの一場面は、彼が博士号を取得する際の審査で、担当教官から質問をうけた場面で、アリストテレスの唱える常識を否定したというエピソードの一場面です。この選択によって医学部長のトリヌスから博士号が授与されたともいわれているようです。
自分も調べるまでゲスナーさんのことは全然知りませんでしたが、なんか無茶苦茶カッコいい方です!
ゲスナーさんの名前に由来した学名を持つお花があります。学名をTulipa gesnerianaと言います。
【チューリップ】です。
このチューリップにまつわるお話はこちらで楽しんでくださいね。
チューリップの誕生ストーリーはこちらのストーリーで…【FLOWER STORIES#016】SELECTION OF PHILANTHROPY~博愛の選択