あの植物にインスピレーションを受け考案された建築様式物語
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神殿の建築様式のモチーフに使われた花
このストーリーの主役植物は、アカンサスという植物です。
アカンサスは、6~7月ごろに花を咲かせる、大型の宿根草で、大きくなると人間の背丈よりも高くなるお花です。
特徴は、その花の形と葉っぱの力強さ!遠目からでもその存在がよくわかります。
アカンサスの花の形はとても特徴的です。その誕生物語はギリシャ神話から。 それはこちらのストーリーで…。【FLOWER STORIES#007】ナンパ男と爪の花
さて、今回は、紀元5世紀ころのギリシャでのお話でした。古代ギリシャ建築の建築様式の一つ、コリント様式。そのモチーフのモデルとなったのがアカンサスの葉であり、建築家で彫刻家のカリマコスによって考案されたとされています。
ギリシャ建築の神殿の主要な建築様式として、コリント式のほかに、ドーリア式(ドリス式)、イオニア式があり、それぞれの特徴は、柱の上部にある飾りです。コリント式が最も複雑な形をしていますね。
実は、アカンサスの花言葉には、「芸術」「美術」「技巧」などアーティスティックな表現の言葉がありますが、こういった建築様式に使われていたことが由来とされています。
コリント様式の有名な建造物は、イタリアのローマにあるパンテオン(Pantheon )神殿です。
2世紀ごろにローマ皇帝ハドリアヌスが万神を祭るために建てた神殿で、ローマ市内に建つ荘厳な外観は、破壊されることなくしっかりと残っています。その柱の彫刻には、このアカンサスの葉の模様が刻まれているのです。
また、パンテオン神殿では、現代において日本とつながりの深いイベントが行われています。
毎年、8月6日と9日に、このパンテオン神殿で広島・長崎原爆忌の式典が行われているとのこと。
離れた異国で、今でも毎年原爆犠牲者への追悼の意を込めて、式典を行ってくださっているんですね。
アカンサスはギリシャの国花でもあります。
その雄大で力強い姿は、時代、国を超えて愛され続けているのですね。
ちなみにパンテオン神殿には、ルネサンスを代表する巨匠、画家で建築家のラファエロ(Raffaello Santi)が埋葬され安らかに眠っています。
雄大なアカンサス葉模様が彫られた柱に囲まれながら・・・。
【FLOWER STORIES#028】アカンサス、頑張る!
古代建築様式コリント~サイドストーリー
アポロンによって花に変えられてしまったアカンサス。ふと目覚めるとそこは地中…。頭の上には何かが乗っかってるみたい。アカンサス視点のサイドストーリー。
Acanthusの力強い株姿は、アカンサスの気合いと腕っぷしの強さからきているのかもしれませんね。^^;